3種のデータを3つの施策に

SUBARUには、複数ある自社サイトのデータや広告配信のデータ、販売店での顧客のデータなど様々なデータが蓄積されていました。しかし、それぞれのデ ータを異なる部署が管理しており、データを活用しきれていないという課題を抱えていました。そこで、データを一元管理するために「TREASURE CDP*」を導入。様々な施策へのデータ活用を推進しています。

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3年連続自動車業界トップ!

 2020年にありたい姿として「大きくはないが強い特徴を持ち質の高い企業」というビジョンを掲げる株式会社SUBARU。そのビジョンを実現するための戦略として全社で取り組んでいるのが「スバル」ブランドの強化だ。
 同社の国内営業本部に所属する安室敦史氏は、デジタルを活用したアプローチを続けている。安室氏は2014年にデジタルマーケティングを行うチームに就任。担当する領域は「トリプルメディア」と呼ばれる、自社コーポレートサイトを始めとする「オウンドメディア」、料金を支払って広告を掲載する「ペイドメディア」、各種SNSを中心とした「アーンドメディア」の全てだ。
 まず注力したのはオウンドメディア。国内の15業種、150社のコーポレートサイトを対象に「使い勝手」や「安全性」を評価した「主要企業ウェブユーザビリティランキング」という調査がある。安室氏が担当する以前、2013年の同調査ではSUBARUのランキングは全150社中82位。これは自動車業界の中で最も低いランクであった。
 しかし、2014年には見事12位を獲得。自動車業界ではトップの数字だ。以後、 3年連続で業界トップを維持している。

DMP導入のための3つの手段

 安室氏が続いて推進したのがDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)の導入だ。SUBARUでは「データがサイロ化し、統合して活用しきれていない」という課題を抱えていた。例えば、「自社コーポレートサイトのログ」「ディーラーでの購買データ」「基幹システムのデータ」「ECの購買データ」などがそれぞれ別の部署で管理されていた状態だ。

 DMPを活用してこうした課題を解決することが、全社で注力している「スバル」ブランドを強化する取り組みに合致していると考えた安室氏は、DMPを導入するために周囲を巻き込む活動を始めた。
 まず、働きかけたのは同僚だ。「私が作った資料を同僚に見せるよりも、資生堂の『ワタシプラス』など他社のDMP活用事例の講演に一緒に参加した方が同僚の理解は深まりましたね」と安室氏は振り返る。次に、上司からの賛同を得るためにオフサイトセミナーを利用した。通常業務と異なる環境での泊りがけのセミナーに参加することで、あまりデジタルに詳しくない上司のマインドセットが大きく変化したという。
 最後の役員へプレゼンでは「易しい言葉でわかりやすく伝えること」を意識した。「DMPの導入がどのように組織課題の解決につながるのか」を、専門用語は使わずにシンプルで誰にでもわかりやすく説明することに徹したのだ。

ポイントは「連携のしやすさ」

 しかし、DMPの導入が社内で決定した後も、ベンダーの選定には苦労したという。安室氏が重要視したのは他のツールとの連携のしやすさ。連携が必要だったのは「営業支援システム」「顧客管理システム」「広告を配信するためのDSP」など、すでに社内に導入しているシステムだけではない。SUBARUでは販売する自動車の車種によって広告代理店が異なり、それぞれの代理店が異なるツールを使っている。それら全てとシームレスに連携できるDMPが必要だったのだ。
 この問題がハードルとなり、多くのベンダーの提案を断らざるを得なかった安室氏は、最終的に「TREASURE CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)」を採用した。様々なツールと容易に接続することができる「TREASURE CDP」の柔軟性があれば、直面していた課題をクリアすると考えたのだ。

3種のデータを3つの施策に

 運用開始後は、大きく3種類のデータを「TREASURE CDP」へ統合している。まずはSUBARUが自社で取得するファーストパーティデータだ。具体的には「ディーラーで扱う顧客のデータ」「ウェブサイトのログ」「スマホアプリのログ」「店舗で提供しているWi-Fiサービス利用者のログ」などが含まれる。
 また、自動車専門メディアと連携し、セカンドパーティデータを取得。さらにパブリックDMPのサードパーティデータも購買し、これら3種類のデータ全てを「TREASURE CDP」上に統合し、一元管理することが可能になった。
 統合したデータは主に3つの領域で活用を開始している。まずは「カスタマージャーニーの理解」。「これまでは勘と経験に頼って仮説を立てていましたが、データに基づいて可視化できるようになったのは大きな成果です」と安室氏は語る。
 次に取り組んでいるのが、そのカスタマージャーニーを元にした「広告配信の最適化」だ。すでにクリック率の向上といった成果もあがっているという。そして、「オウンドメディアのコンテンツを『One to One』で出し分け、顧客体験を向上させる」ことが3つ目の取り組みだ。
 さらに「統合したデータを、各ディーラーでも活用できるようにしていきたい。データからお客様をもっと理解して、様々なタッチポイントで喜んでくれる体験を提供したい」と安室氏は今後の展望を語る。 SUBARUの「データ活用」はまだ始まったばかりなのだ。

*2017年7月にサービス名をプライベートDMPの「TREASURE DMP」より変更

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