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メールの作成から経営判断の支援まで、キューサイの生成AI活用

事例顧客
  • キューサイ株式会社
    上席執行役員副社長 営業戦略本部長
    山田 淳史氏
  • キューサイ株式会社
    執行役員 営業戦略本部副本部長 兼 CX Commerce Design部長
    小森谷 裕之氏

大量のテレビCMを中心とした広告宣伝から、オフライン/オンラインを統合した次世代のマーケティングへ。2025年10月に創業60周年を迎えたキューサイは、ビジネスの大きな転機にあって、Treasure Data CDPを核とするデータ活用に乗り出した。

2024年に施策を開始し、ジャーニーオーケストレーションから生成AIの活用と、興味深いユースケースを生み出している。上席執⾏役員 副社⻑ ⼭⽥淳史氏、執行役員 営業戦略本部副本部長 兼 CX Commerce Design部長 小森谷裕之氏が、現場のリアルな取り組みを語ってくれた。

キューサイ株式会社
上席執行役員副社長 営業戦略本部長

山田 淳史氏

京都市出身、国内外複数のコンサルティングファーム、通販業界やD2C業界での事業責任者を経て2021年キューサイへ上席執行役員として入社。セールスマーケティング全般を統括し、単品通販からの脱却を目指してブランド価値を高めるコミュニケーション戦略の強化を主導。

キューサイ株式会社
執行役員 営業戦略本部副本部長 兼CX Commerce Design部長

小森谷 裕之氏

茨城県出身、人材業界/WEB制作・開発会社などでシステム開発・デジタルマーケティングを経験。化粧品・健康食品の総合/単品通販会社でのEC事業責任者を経て、2024年キューサイへ入社。DX/CX領域の強化を主導。

ウェルエイジングを実現する顧客軸のコミュニケーション

キューサイが掲げるミッションは「ウェルエイジング」。加齢に抗う(アンチエンジング)のではなく、「年齢を重ねることを前向きにとらえ、こころ豊かに生きる」という考え方だ。そのためには、心身の変化に伴うさまざまな課題に、適切に対策していく必要がある。創業60周年となる現在、看板商品の「青汁」に加え、ヘルスケアの「ひざサポートコラーゲン」、メイク/スキンケアの「コラリッチ」、さらに医薬品へと、事業領域を拡大している。

同社は従来から、テレビのインフォマーシャルを月間2000〜2500回放映し、電話窓口で定期購入を受け付けるという、シンプルな広告宣伝を行ってきた。マスメディアから得る認知は今後も重要だが、ビジネスモデルが変われば、マーケティングにも進化が求められる。
例えば、今後力を入れるのがカテゴリ横断のマーケティングだ。「階段の昇り降りなどで、ひざに違和感を持つ方の多くは、その後頻尿に悩まされる傾向がある」と山田氏。商品の販売促進の域を出て、体質や生活習慣の変化に寄り添ったアプローチを行うことで、より高いウェルエイジングの価値を提供できる。
そのためには、データを通じた顧客理解、顧客を中心とする長期的な関係構築が、必須となるだろう。「マーケティング・プロセスのすべてにおいて、顧客理解を目的としたデータの活用を目指している」と山田氏は語る。

これまでのビジネスモデルと課題

従来成長を続けてきた単品リピート通販の限界を超える新たな戦略が必要

これまでのビジネスモデル:
インフォマーシャル(TV通販)中心の単品リピート通販。
課題:
1. 定期契約だけではない顧客満足度の構築と顧客フェーズごとの投資配分の最適化。あらゆるコスト圧力に対応できる事業環境。
2. マーケティングプロセスの仕組み化とテストマーケティング基盤の構築。再現性のあるマーケプロセスによる安定した投資環境。
3. 商品カテゴリの深化と拡張による面拡大。キューサイの強みをベースにした顧客ニーズ(CEPs)開発環境。
4. 販路・顧客接点ごとの投資ポートフォリオの流動性。広告環境や競合環境の外部環境に対応できる事業環境。

また、テレビの視聴者数が減少する中で、デジタルマーケティング自体の重要性も高まっている。従来はインフォマーシャルの受け皿として機能してきたECサイトだが、独自での新規顧客獲得、シェアの強化は大きな課題。そのために、データを統合し、ユニークなマーケティングを実現し、さらに得られるデータでマーケティングを高度化する――そんな好循環の構築が求められる。
欠かせないのは、AIの活用だ。「顧客にとって価値のあるマーケティングを実践していくうえで、一定程度AIの力を利用し、キューサイとしての強みを発揮することが必要だ」と山田氏は展望する。

オフライン、オンラインの顧客に最適なシナリオを適用

小森谷氏は続いて、現場でのCDPの具体的な活用方法を語ってくれた。同社は、2022年にTreasure Data CDPを導入し、24年から統合データを活用した施策を実施。従来は別個に管理されていたオフライン、オンラインの顧客データを、CDPに統合したことで、どちらの顧客にも適切なタイミングで、適切な内容のコミュニケーションができるようになった。
同社は以前から会報誌やDMを中心に顧客コミュニケーションを行っており、インパクトの大きいオフライン施策の改善から着手。Treasure Data CDPのジャーニーオーケストレーションを活用し、アップセル対策や離反防止対策のシナリオを作成、メールやDM等の施策に利用していった。

Customer Journer Orchestrationを利用した施策の高度化

「Customer Journer Orchestrationを利用した施策の高度化」
Before:情報の連携が不十分。 通販・ECからの、テレビ、メール、チャット、ギフト、電話、広告など、施策間の連携ができずバラバラに多様な施策を実施。 「興味のない大量コンテンツが各接点から届くため、煩わしく感じ、ブランドへの好意度も落ちてしまう」 
After:情報をTreasure Data CDPに統合。 通販、ECからTREASURE DATAに統合することで、テレビ、メール、チャット、ギフト、電話、広告など、シナリオに沿った施策を適切なチャネルで実施。 「興味を持ってコンテンツを見ていただけ、キューサイをより好きになっていただける」

小森谷氏が挙げたのは、誕生日ポイントの利用促進の例。付与したポイントが、期限までに使われていなければ、失効の注意喚起するなど「ベーシックな形」(小森谷氏)の施策が、コンバージョンの向上に寄与している。

生成AIによる業務効率化と経営判断の支援

さらに、2025年からはTreasure Data CDPの生成AI機能を導入。目的のひとつが「施策の量産化」だ。
ジャーニーオーケストレーションでは、さまざまなシナリオを作成できるが、現場の運用では、メールのクリエイティブ業務がボトルネックになっていたという。文面作成をサポートする生成AI機能の利用が、シナリオ数の増加につながっている。
健康食品・化粧品マーケティングでは極めて重要な薬機法、また同社のブランドコンセプトをあらかじめAIにインプットし、高度なクリエイティブを目指す。ただし、文面の精度としては8〜9割、と小森谷氏。残りはマーケターが訴求の方向性などを修正しながら、ブラッシュアップしていく。

生成AI導入のもうひとつの目的が、経営判断のためのKPI分析だ。現在同社では、BIツールによりデータを可視化しているが、経営陣や幹部は操作に慣れておらず、別の社員に抽出を依頼するケースが少なくないという。
そこで、キューサイでは生成AIに質問するだけで、誰でもCDPから大まかなデータを抽出できる仕組みを作った。「素早く情報を知りたいときに、壁打ち感覚でデータを引き出せることにメリットがある」と小森谷氏は言う。
競合の状況や、社会的な背景をAIにインプットすれば、それを踏まえた分析結果を出してくれる。そのうえで、より細かいデータが知りたければ、BIで深堀りできる流れだ。

生成AIの導入・活用:目指すToBe像

各業務レイヤーごとに存在する、データに関する業務とコミュニケーションコストの解決を目指す

「生成AIの導入・活用:目指すToBe像説明図」
Before:経営、ブランド担当、チャネル担当、マーケ担当、それぞれの思考・依頼・作業は、属人的な業務、コミュニケーション負荷が存在。意思決定/PDCAスピードに改善余地。
After:同じ組織構成の中に、経営は、仮説/判断の壁打ち、依頼の代行をAIによって行う。
ブランド担当、チャネル担当、マーケ担当の各担当者では、Aiによって各プロセスを補助、作業を代替を行う。
生成AIの活用による業務代替と判断支援を実現。実行サイクル最大化、売上/利益の最大化。

このようにキューサイは、One to Oneのコミュニケーションから、それを支える施策数の充実、経営層の支援まで、Treasure Data CDPを中心に、全社的にデータ活用を進めている。ビジネス環境がシフトする中で、データドリブン経営の貴重な指針を示してくれる事例ではないだろうか。

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