zypl.aiとトレジャーデータ、戦略的パートナーシップを締結
公開日 2026/04/07〜合成データによる「顧客デジタルツイン」で、より深い顧客理解と高度なモデリングを実現〜
カスタマーデータプラットフォーム(CDP)のグローバルリーダーであるトレジャーデータ株式会社(本社:東京都港区、社長執行役員:三浦 喬、以下トレジャーデータ)と、次世代AI企業のzypl.ai(本社:アラブ首長国連邦 ドバイ、Founder/CEO:Azizjon Azimi、以下zypl)は、エンタープライズ企業がプライバシーを保護しながら顧客理解を深め、高度な施策実施を行うための戦略的パートナーシップを締結しました。
この提携を通じて、トレジャーデータの顧客データ基盤とzypl独自の合成データ生成技術「zGAN」を統合します。実データの制約を超えた顧客デジタルツイン(仮想空間上の顧客の分身)を創出することで、匿名顧客(アノニマス)の精緻な属性推測や、次世代のパーソナルエージェントによる一人ひとりの状況に即した顧客体験提供を実現します。

■ 本パートナーシップが解決する「データ活用の壁」
現在、Cookie規制の強化やプライバシー保護への意識の高まりにより、企業はデータ活用において大きな転換期を迎えています。特に、氏名などの特定情報を持たない匿名顧客の行動把握が困難になったことで、顧客理解の解像度が低下しているほか、ニッチなセグメントにおいては、AI学習や分析に十分なデータ量を確保できないという「データの希少性」が課題となっています。加えて、厳格な法規制のもとでは、実データを直接分析や外部連携に活用することに伴うセキュリティリスクも無視できません。本ソリューションは、実データの統計的特徴を忠実に再現した「合成データ」へと変換・拡張することで、プライバシー保護と高度な分析を両立し、これらデータ活用の障壁を突破します。
■ 本ソリューションが提供する2つの革新的アプローチ
- 「顧客デジタルツイン」による次世代のパーソナルエージェント
顧客の行動ログから、仮想空間上にデジタルツインを生成します。これをAIの学習環境とすることで、実世界の顧客に接触する前に「どのような提案が最適か」をシミュレーションします。顧客一人ひとりに寄り添うパーソナルエージェントとして、最適なタイミングで最高の体験を提供します。 - 匿名顧客と少数層のスコアリング強化
ID統合ができていない匿名顧客でも、わずかな行動パターンから属性や関心を高精度に推測(スコアリング)します。また、サンプル数が少ないニッチな顧客層のデータを合成データで安全に「増幅」させることで、これまで諦めていたマーケティングを最適化します。
■ 特定業界のユースケースと適用メリット
| 業界 | 解決する課題 | 導入後 |
|---|---|---|
| メディア | Cookie規制で読者の属性が不明 | 【IDレス時代の高精度ターゲティングを実現】 わずかな閲覧挙動から、合成データを用いたシミュレーションで匿名読者の属性を高精度にスコアリングします。これにより、ログイン不要で個々の読者に最適化されたコンテンツを推薦できるほか、広告主に対して「潜在的な関心層」を含めた解像度の高いオーディエンス分析レポートを提供し、媒体価値を最大化します。 |
| リテール / 消費財メーカー |
1人ひとりに合わせた接客が困難 | 【デジタルツインによる超個客体験を実現】 顧客一人ひとりのデジタルツインを仮想空間に構築します。新商品の投入やキャンペーン実施前に、デジタルツインで「反応シミュレーション」を試行します。この学習を基にした「パーソナルエージェント」が、顧客の潜在ニーズを先回りして提案を行い、データが少ないニッチな層に対しても、実データ以上の精度で最適な顧客体験提供を実現します。 |
| 金融 | 厳格な個人情報保護とデータ不足 | 【プライバシーと攻めの経営の両立を実現】 実データの統計的特徴のみを抽出した合成データを分析基盤とすることで、機密情報を完全に秘匿したまま、高度なリスクシミュレーションを可能にします。次世代の「AI資産運用アドバイザー」の開発など、法的リスクをゼロに抑えながら、データ主導の迅速な意思決定を実現します。 |
■ 今後の展望
両社は、日本を皮切りに、アジア全域およびグローバル市場のメディア、リテール、消費財メーカー、金融業界を中心に本ソリューションの展開を加速させます。単なる「過去のデータ集計」に留まらない、デジタルツインとAIエージェントがリードする「未来予測型」のデータ活用を支援します。
【zypl.ai Holding Ltd, について】
2021年に設立されたドバイ拠点のフィンテック企業です。独自のAI(zGAN)技術を用いた信用スコアリングソリューションを提供し、データが不足している環境下でも高精度なリスク評価を実現します。世界20カ国以上、60以上の金融機関(Qatar National Bank、FINCA International、Al Rajhi Bank等)で導入されています。
zypl.ai Holding Ltd, ホームページ
【トレジャーデータについて】
Treasure Data, Inc.は2011年12月に米国で設立され、2012年11月には日本法人であるトレジャーデータ株式会社を東京に設立しました。日本を事業開発および技術開発の重要拠点として位置づけ、これまで国内外の企業のデジタル変革を支援してきました。トレジャーデータは、世界をけん引する革新的な企業に向けて、高い信頼性と性能、そしてAIを軸としたアーキテクチャを融合した、エンタープライズ企業向けの「インテリジェント・カスタマーデータプラットフォーム(CDP)」を提供しています。安全性と柔軟な拡張性を備えた環境のもと、顧客一人ひとりに最適化された高度なパーソナライゼーションを実現し、企業の収益向上やマーケティングコストの最適化に貢献しています。
Treasure Data CDPは、マーケティング、営業、カスタマーサービスなど顧客接点を担うすべての部門が、顧客データを最大の資産として活用できるよう支援します。現在、Fortune 500やGlobal 2000を含む世界中の400社以上の企業に導入されています。
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