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CDPとDMPの違いとは?

公開日 2024/05/23

カスタマーデータプラットフォーム(CDP)とデータマネジメントプラットフォーム(DMP)は、それぞれ異なる役割を持つデータ活用ツールですが、どのような違いがあるのでしょうか?CDPファーストパーティデータを統合しやすくし、その結果、DMPが提供する広告ターゲティングをさらに強化します。一方で、DMPはCDPから得られるデータを活用することで、より洗練された顧客コミュニケーションを可能にします。DMPは主にサードパーティデータに焦点を当てるのに対し、CDPはファーストパーティデータを含むすべてのデータソースを活用します。また、CDPはマーケティング全般に対応できるのに対して、DMPは広告主や代理店向けに、広告ターゲティングの最適化に特化して設計されています。ただし、DMPだけでは持続可能な競争優位性を確立することは難しいと言えます。

DMPとは?

DMPの主な目的は、マーケターが広告をより効果的にターゲティングできるよう、オーディエンスの理解を深めることにあります。DMPはデータの「パッケージ化」と「再パッケージ化」を行うプラットフォームであり、生成されたオーディエンスデータを活用してデジタル広告を実施することで、匿名データが収集され、時間とともに精度が向上します。

DMPの主な特徴:

DMPはPII(個人識別可能情報)は保存できない

DMPでは個人情報を扱わないため、匿名性が確保されています。

DMPは差別化を支援するツールではない

DMPは情報を補完するためのツールであり、競争優位性を直接もたらすものではありません。同じDMPを利用している他社も同様の情報を得ることができるため、差別化には限界があります。

Treasure Data CDPは、業界トップクラスのカスタマーデータプラットフォームとして、多種多様なファーストパーティデータ、Webサイト、モバイルアプリ、分析ツール、CRM、マーケティングオートメーション、広告チャネル、IoT、POS、その他のデータを一元管理することができます。CDPにより、マーケティングチームをはじめ、全社で信頼できる単一のデータソースに簡単にアクセスでき、活用することが可能です。

CDP vs DMP

CDP Institute によると:

「CDPは、匿名データと既知の個人データの両方を扱い、氏名、住所、メールアドレス、電話番号などの「個人識別可能情報(PII)」を保存します。一方で、DMPはクッキー、デバイスID、IPアドレスといった匿名データを主に扱い、匿名性を維持したままオーディエンス情報を活用・交換することを目的としています。そのため、DMPにおける匿名性の確保は極めて重要な役割を果たしています。
  近年、CDPは広告システムとの連携が進み、オーディエンスタグ付きのクッキーIDなど、DMPで扱われるような匿名データも保存するケースが増えてきました。一部のDMPでも個人識別情報を保存する例がありますが、匿名性を保つ必要がある環境では慎重に区別されています。
  しかしながら、DMPに個人識別情報を追加するだけでは、CDPが持つ高度な身元照合機能や柔軟なデータ管理能力には及びません。そのため、DMP単体でCDPの機能を完全に補完することは難しいといえます。」

CDPとDMPの比較

CDPDMP
ユースケース:マーケティング全般:カスタマーリレーションシップマネジメントや広告技術を含む様々なアクションシステムと連携可能ユースケース:広告に特化:より良い広告ターゲティングを目指し、メディアバイイングの効率を改善
データタイプ:ファーストパーティデータを中心に管理。サードパーティデータは少ない。データタイプ:サードパーティデータを中心に管理。ファーストパーティデータは匿名化されたものが主
プロファイル識別子:顧客ID、氏名、メールアドレス、住所など、具体的な顧客属性(PII)をキーとして使用プロファイル識別子:クッキーIDやIDFAなど、匿名のデジタル識別子(非PII)をキーとして使用
データ保持:顧客ライフサイクル全体にわたる長期的なデータ保持が可能データ保持:広告ターゲティングに特化しているため、比較的短い保持期間

CDPを選ぶべき5つの理由

1. ファーストパーティデータ(PII含む)の保存

使用事例:顧客IDマッチング

CDPDMP
  • ファースト、セカンド、サードパーティデータをすべて保存。PIIや匿名データを含む幅広いデータを管理。
  • 広告システムとも連携可能で、オーディエンスタグ付きのクッキーIDなど、DMPタイプの情報も保存可能
  • クッキー、デバイスID、IPアドレスなどの匿名情報のみを扱い、ファーストパーティデータは保存できない
  • 一部のDMPは個人識別情報を保存するが、CDPの高度なID照合機能には及ばない

2. 統合されたデータストレージ

使用事例:柔軟で高速なクエリ

CDPDMP
  • 単一の統合されたデータベースにすべてのデータを保存
  • データの完全な履歴を保持し、詳細な分析が可能
  • データは分散して保存され、統合は難しい
  • データアクセスと分析機能も限定的

3. 無制限の容量を持つ詳細なローデータ

使用事例:詳細な分析

CDPDMP
  • ローデータを無制限に保存
  • 長期保存が可能で、複数のデータ形式に対応
  • 柔軟な分類方法で詳細な分析が可能
  • 集計されたデータビューのみを提供
  • 保持期間は通常90日未満

4. マーテックスタック全体での応用

使用事例:広告以外の活用

CDPDMP
  • 顧客ライフサイクル全体でデータを活用可能
  • 既知・匿名を問わず、様々なパートナーとデータ連携が可能
  • Look-alike モデリングやリターゲティングにも活用可能
  • 広告とアクイジションマーケティング向けに設計され、主に匿名オーディエンスによるディスプレイ広告ターゲティングに使用
  • 競合他社も同じデータにアクセス可能なため、差別化が難しい

5. 完全な顧客プロファイル

使用事例:パーソナライズされた顧客体験

CDPDMP
  • 顧客の履歴、コンテキスト、人口統計、行動など包括的なプロファイルを管理
  • すべてのチャネルやセッションにわたる永続的なプロファイルを構築可能で、パーソナライゼーションの新しい可能性を発見できる
  • 匿名性を維持するため、一時的なプロファイルを構築
  • 事前定義されたカテゴリーに基づく情報のみを提供し、永続的なプロファイルの作成や匿名ユーザーの特定は不可能

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カスタマーデータプラットフォームの主要な5つの機能を解説した、動画をご覧ください。

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