NTTインテグレーション株式会社(以下、NI+C)は、長年エンタープライズ企業のDXを支えてきたSIerとして、データ活用の最前線を走り続けている。昨今、Treasure AIはAI機能である「AI Agent Foundry」やMA機能を持つ「Engage Studio」など、機能が高度化・多角化しており、単なる機能の組み合わせではなく、『どう組み上げるか』というアーキテクチャの質が問われるようになっている。
この「製品の進化スピード」と「ビジネス成果への最短距離」を繋ぐべく、NI+Cがパートナーとして選んだのが、トレジャーAIのプロフェッショナルサービス(Professional Services、以下PS)だ。製品仕様を知り尽くした「実装力」、グローバルの知見を持つ「専門性」、さらに設計の妥当性を判断する「アドバイザリー」を兼ね備えたこのチームと、NI+Cがいかに「技術の深部」を共有しているか。トレジャーデータ株式会社 PSの佐藤 恵祐がその舞台裏に迫った。
■ NTTインテグレーション株式会社(NI+C、旧社名:日本情報通信株式会社)
【事業内容】
システムインテグレーション、ITインフラ構築、ネットワークサービスを中心に、コンサルティングから運用保守までシステムサイクルの全フェーズをトータルにサポートするSIer。
旧社名の日本情報通信時代から「おもひをITでカタチに」をスローガンに掲げ、近年は生成AIのビジネス活用やサステナビリティ経営へのIT展開にも注力し、最先端テクノロジーで企業のDX推進を支援している。
【本取り組みの領域】
Treasure AI導入・運用支援、AI Agent Foundry / Engage Studio を活用したマーケティング・分析の高度化支援。
【強み】
エンタープライズ企業の基幹システムとクラウド環境を繋ぐ複雑なシステム連携に加え、20年以上の分析業務/分析支援の経験からデータ利活用における深い知見を持ち、技術力とビジネス視点の両面からお客様のDX化を牽引する。
■ トレジャーデータ株式会社
【役割】
トレジャーAI製品群を活用したプロジェクト全体の成功に向けて、戦略設計から導入、高度活用までを一気通貫で支援する戦略的パートナーです。
【提供価値】
プロダクトエンジニアに近い立場からのアーキテクチャ設計、WorkflowやPython等を用いた高度な実装支援、およびトラブルシュートを行う。エンドクライアントへの直接支援のみならず、デリバリーパートナーに対しても「セカンドオピニオン」として技術的補完支援を実施する。
マニュアルの行間を埋める、現場主義の「生きたノウハウ」
- Treasure AIにおいてAI機能を中心に大きく変化しています。現場ではどのような変化が起きていますか?
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NI+C担当者:はい、近年目覚ましいスピードで機能アップデートされていると感じています。これまで私たちはTreasure AIのプロジェクトを数多く手掛けて参りましたが、AI Agent FoundryやEngage Studioといった新しい機能が登場したことで現場の状況は大きく変わりました。これまでとは違った最終アウトプットが求められるようになり、マニュアルを参照しながら進めるだけでは限界を感じる状況でした。
- そこで、トレジャーAIのPSと密に連携されているわけですね。
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NI+C担当者:その通りです。PSには、製品の内部仕様を熟知したエンジニア集団が揃っています。単なる操作方法の回答ではなく、「この設計の方がより効率的だ」「その設計はこういった懸念があるので注意」といった、強力なセカンドオピニオン(アドバイザリー)を常にそばに置いておける安心感は、プロジェクト推進において何物にも代えがたいですね。
【高度な自動化】WorkflowやAPI、Pythonを駆使した「実装の極意」
- PSからの技術支援について具体的に教えていただけますか?
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NI+C 担当者: まず最初に「よろず相談会」という定期セッションを実施いただきました。私たちから現場で困っていることやリリースノートで関心を持った機能に対する質問を持ち込み、Web会議の場でPSの皆さんに回答を頂くことで私たちは現場ですぐに活かせる知見を得ることができました。また最近では新機能であるTDX(AIネイティブCLI)の勉強会も実施いただきました。
さらに、PSからはアドバイスだけでなく、実際にそのまま実戦投入できるレベルの「ソースコードやツール」や「ノウハウ」の提供を受けています。
PSとの連携によって得られる「圧倒的な意思決定のスピード」も大きな価値です。我々SIerもプロとして自負を持っていますが、たとえばTreasure AIが有する無数のコネクタを含む機能の全てを活用してきたわけではありませんし、仕様の微細な挙動やベストプラクティスの最適解を自律的に検証し切るには、相応の時間とコストを要します。そこにPSの知見を掛け合わせることで、本来なら数週間かかるはずの技術検証が、一回のミーティングで解決することも珍しくありません。この「迷っている時間を確信に変えて進めるスピード感」こそが、変化の激しいAI時代において、お客様へ提供できる最大の付加価値になると実感しています。
「AIを賢く動かすのは、高度なロジックよりも『AIフレンドリー』なデータ設計」
- AI Agent FoundryのPoCでも、その技術支援が活きたのでしょうか。
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NI+C 担当者:もちろんです。当初は既存の巨大なトランザクションテーブルをそのままAIに読み込ませていましたが、レスポンスが遅く、実用に耐えませんでした。そこでPSから、AIが解釈しやすい「AI専用の属性マート(Attribute Table)」の構築や、重いロジックをWorkflow側であらかじめ処理しておく手法などを提案いただきました。
その他にも、外部システムからLLMをWebhookで通信させるなど、顧客の開発要望に合わせて幅広い知見を頂いています。製品仕様を知り尽くしたチームが、常にアドバイザリーとして控えてくれているからこそ、難易度の高いAIプロジェクトも迷わず進められています。
「PSの皆さんは、日本国内だけでなくグローバルの先進事例や、開発チームのロードマップまで踏まえたアドバイスをくれます。『その機能は次期アップデートでこう変わるから、今はこう組むのが正解だ』といった、一歩先を越えた視点も本当に心強いですね。」
未来展望:AIが自ら実装・運用を担う「AIネイティブ」な世界へ
- 今後、お客様にどのような価値を提供していきたいですか?
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NI+C 担当者:これからは「AIがデータを分析し、AIが施策を提案する」だけでなく、「AIが自らデータ基盤を構築し、Workflowの実装・運用まで担う」のが当たり前になります。そのために、まずはAIが迷わず、かつ安全に自律稼働できる「AI活用における開発手法・テスト手法」の標準化を急ぎたいと考えています。
- 実装のプロセスそのものにAIが組み込まれていくわけですね。
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NI+C 担当者:その通りです。TDX(AIネイティブCLI)のような最新ツールは、まさにAIとエンジニアが共生するためのインターフェースといえます。こうした最先端の技術も、PSの皆さんと一緒にいち早く攻略し、「AIによる自動実装・自動運用」という新しい価値をお客様へ提供していきたいですね。
PS 担当者:SaaSは導入して終わりではなく、使いこなすための「知恵」が必要です。AIが実装を担う時代になれば、その知恵の重要性はさらに増すでしょう。NI+C様のように、技術的な深掘りを厭わないパートナー様と手を取り合うことで、難易度の高いDXを成功へと導いていきたいと考えています。
PSが描く、パートナーシップの未来

「SaaSは導入すれば誰でも同じように使える」――そんな時代は、すでに過去のものとなりつつあります。現在のプロダクトは、基幹連携からAI・MAまで、その実装が極めて複雑化・高度化しています。私たちトレジャーデータのPSが支援を強化している背景には、「製品仕様をブラックボックス化させない」という強い決意があります。
トレジャーAIは創業以来、一貫して「Openness(オープンさ)」という価値観を大切にしてきました。これはプロダクトの思想だけでなく、私たちの技術支援のあり方そのものです。製品の深部にある「生きたナレッジ」や高度なソースコードを自社だけで独り占めするのではなく、パートナー企業へ余すことなく共有する、そしてブラックボックスを根絶し、技術の裏側までオープンに語り合える関係を築くことで、初めて現場の不確実性が排除され、真の顧客体験が実現すると確信しています。
そして何より、トレジャーAIの今日までの成長は、パートナー企業の存在なくしてはあり得ませんでした。
私たちが提供するプラットフォームに、パートナーの卓越した技術力と「顧客を成功させたい」という情熱が加わることによって、初めてデータは価値へと変わります。SaaS企業としての進化は、私たちの「Openness」に共鳴するパートナーとの二人三脚、そしてその先にある顧客の成功があってこそ成立するものです。
今、多くの現場で「機能のポテンシャルをどう引き出すか」という難問に直面していることでしょう。そんな時こそ、私たちPSを『技術の深部を語り合える実戦的パートナー』として、設計の最前線で使い倒してほしいです。
今回ご紹介した試行錯誤のプロセスは、多くの企業様にも共通する悩みだと感じていますので、「自社でも同じような課題があるかも」と思われた方は、ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。





