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OWNDAYS×Treasure Dataが実現する、グローバルCRM基盤構築の全体像

事例顧客
  • 株式会社オンデーズ
    OWNDAYS ブランド戦略本部 本部長/執行役員
    鳥居 長英氏
  • 株式会社オンデーズ
    マーケティング部アクイジション&エンゲージメント課 CRMスペシャリスト
    旗手 梨香子氏
  • 株式会社電通デジタル
    データ&エンゲージメント部門 エンゲージメントストラテジー第1事業部マネージャー
    大船 良氏

小売業や飲食業、サービス業などでは、ビジネス拡大を目指してアジアを中心に海外展開する企業も増加している。ビジネスをグローバルに展開しながら国や地域に合わせて顧客とのコミュニケーションを拡充し、効果的なマーケティングを展開していくためには、どのような顧客マネジメントの視点や工夫が必要なのだろうか。現在日本国内のみならず、シンガポールや台湾など13か国・地域に630店舗以上を展開するグローバルアイウェアブランド「OWNDAYS」を展開する、株式会社オンデーズ マーケティング部/マーケティング責任者の鳥居長英氏とCRMスペシャリストの旗手梨香子氏、そして株式会社電通デジタル データ&エンゲージメント部門 エンゲージメントストラテジー第1事業部/マネージャーの大船 良氏が紹介した。

海外展開で直面した3つの課題
グローバルで活用できるデータ基盤、マーケ主導で活用できるツール、リアルとECを繋ぐ顧客体験設計が急務だった
CRM施策のCVRが1.9倍
Treasure Data CDPで休眠顧客をセグメントしてフォローアップし、CVRが従来より大幅に向上
3つの国・地域に共通基盤を展開
日本・タイ・台湾で共通の顧客データ基盤を運用し、Treasure Data CDPのデータをCRMの共通言語に

急成長の中で見えてきた“3つの課題”

機能性重視のベーシックなデザインからファッション性にこだわったデザインまで、多様な顧客のニーズに応える商品を「フレーム+薄型レンズ」をセットにした適正価格で提供しているほか、手厚い保証サービスで人気となっている「OWNDAYS」。競合他社も多く厳しい競争環境で事業を展開しているなかで、他社に先駆けていち早く海外展開に乗り出している。鳥居氏によると、シンガポールへの出店を皮切りに東南アジアを中心に海外店舗を増やしていき、売上構成比では日本国内をすでに上回るほど急成長しているのだという。

「海外を中心にグループ全体で2020年頃から、海外で蓄えた力をもとに国内ビジネスをさらに強化している。ベンチャー企業らしいスピード感と即断即決できる組織体制が当社の強みだ」

(鳥居氏)

OWNDAYSの成長に伴い複雑化した顧客体験を、CRMの高度化という側面から支えてきた電通デジタルの大船氏は、近年のデータ活用基盤の構築において、3つの“乗り越えないといけない課題”があったと振り返る。ひとつめは、グローバルに急拡大するスピードを支える“マーケティング領域での”データ基盤の整備、特にグローバルで共通して運用できるプラットフォームが必要だったという。そして2つ目はマーケティング部門が主導して活用できるツール。IT部門、情報システム部門に頼らずマーケティング部門でデータを自由自在に分析・活用できるビジネスインテリジェンスを備える必要があった。そして、最後のひとつがECとリアル店舗のシームレスな顧客体験の設計だ。

「グローバルに店舗展開を拡大し、毎年2桁の成長を遂げているOWNDAYSにとって、ビジネスの急拡大・急成長に耐えられる柔軟性や拡張性を備え、将来販売チャネルが増加してもそれに耐えうるCDPが必要だった」

(大船氏)

こうした大船氏の指摘を受けて、鳥居氏は特に「マーケティング部門が主導して活用できるツール」を重視していたと語る。これまでは、顧客のカルテ情報(裸眼視力や矯正度数などを記載したもの)や購買データは存在していたものの、そのデータを活用するためにはIT部門のサポートは必須だったという。

「どのようにマーケティング部門が主導して自立自走できる環境を作れるかは社長とも議論したポイントだった。早期にCDPを導入してCRMの幅を拡げることが喫緊の課題だった」

(鳥居氏)

商慣習の異なる国や地域にもフィットしたTreasure Data CDP

このような課題に対して、OWNDAYSはデータ基盤としてTreasure Data CDPを導入した。数あるデータソリューションのなかから、OWNDAYSはなぜTreasure Data CDPを採用したのだろうか。大船氏は、「グローバルでの実績」と「GUI(グラフィック・ユーザー・インターフェイス)によるマーケティング主導の施策運用」の2点を挙げた。

「『セグメントビルダー』に代表される、GUIで操作できるツールが豊富である点が最も評価が高かった。電通デジタルとしても導入実績が多い点もポイントだった」

(大船氏)

加えて、グローバル展開するビジネスにフィットするCDPを選定にあたり、鳥居氏は「国や地域による違いへの対応」をポイントに挙げている。

「実は、メガネの販売は国や地域によって特殊な事情がある場合がある。例えばシンガポールでは、度数の処方やレンズ加工を伴うメガネの提供には国家資格が必要とされている。また、販売ルールや接客マナーも国や地域によって異なる。こうしたなかで、ローカルの自主性は尊重しながらグローバルでデータ基盤を整備できるという点が重要なポイントだった」

(鳥居氏)

こうして、OWNDAYSと電通デジタルはグローバルでTreasure Data CDPを導入してデータ活用の初期環境を整備。海外店舗への導入も、現地法人と連携しながら3〜4ヶ月ほどの準備期間でスムーズに導入していったという。顧客分析と活用ができる基礎的な環境が整ったことで、今後のマーケティング戦略や具体的なマーケティング施策の企画立案をTreasure Data CDPを起点に考えていくことが可能になったのだ。

一方、既に展開している施策として旗手氏が紹介したのが、顧客セグメントを活用したコミュニケーションだ。OWNDAYSでは、顧客とのコミュニケーションには主にLINEの公式アカウントを使用した情報配信を行っているが、Treasure Data CDPによる顧客データ分析を経て顧客をセグメント。顧客属性に応じて配信対象を最適化することによって、効果的な情報配信を行っているという。

「例えば、過去2年間購入のない休眠顧客を抽出して、メガネの買い替えをお勧めするメッセージや割引クーポン、おすすめ商品などをご案内した。その結果、実際に再購入に至ったコンバージョンレートが従来の1.9倍という良好な結果が生まれた。メガネという商品の性質上、買い替えサイクルを狙ったアプローチが重要ではないかという仮説が実証できた事例だ」と旗手氏は語る。ちなみに、同社では購入した顧客向けに1年程度をかけてアフターフォロー配信もLINEを使用して行っているが、これもTreasure Data CDPによる顧客セグメントを活用して自動配信を実現しているのだという。

鳥居氏と旗手氏は、OWNDAYSが顧客に寄り添うコミュニケーションを行う意義について、単純な販売促進以外の側面だけではないと強調する。それは、「“見えにくい”という顧客の課題を解決したい」という眼鏡店としての使命でもあり、その使命を果たすことが顧客からの信頼に繋がると考えているのだ。

この点について、旗手氏は「メガネはファッションという以前に視力を矯正する医療器具という側面があるので、“お客様に信頼される眼鏡屋さん”と感じていただくことが大切だ。今後もTreasure Data CDPを活用してお客様に寄り添ったコミュニケーションを展開していきたい」と語る。また鳥居氏も、「眼鏡店というビジネスは“半医半商”。お客様の“見える”を叶えていくことが重要であり、その信頼が次の購買に繋がる。これまではお客様との信頼構築は店頭でしかできなかったが、今後はTreasure Data CDPを活用して顧客コミュニケーションのシナリオを通じて信頼関係を醸成していきたい」と語った。

Treasure Data CDPを活用し、施策を、組織を進化させていく

Treasure Data CDPを日本国内のビジネスだけでなく海外展開も含めた共通の顧客基盤として導入したOWNDAYS。現在は、まず日本、台湾、タイの3カ国で運用を開始し、顧客データ基盤をビジネスの共通言語としてマーケティング戦略を展開している。旗手氏によると、グローバルで統一した顧客基盤を作ったことで、各国の担当者を集めた「CRM会議」を開催することが可能になり、日本法人がヘッドクオーターとしてイニシアチブを取りながら、国・地域ごとに顧客データ分析やマーケティング戦略の検討を進めることができるようになったという。

「今後はCRM施策としてコミュニケーション手法の幅を広げていくほか、ターゲティング広告などのプロモーションもTreasure Data CDPを活用して進化させていきたい」

(旗手氏)

そして、旗手氏はOWNDAYSのデジタル施策はオンラインのみならず、店舗での顧客体験の拡充にも拡げていく構想があると語る。具体的には、一部店舗に導入されている「OWNDAYSミラー」という端末に顧客データを活用していきたいのだという。この端末は、店頭のフレームを試着して自分の顔をOWNDAYSミラーに写すと、そのフレームが自分の顔にどれくらい似合っているかを判定してくれるものだが、ここに顧客データを絡めることで顧客体験を高めることが期待できるのだ。

「さらに、2024年から始めているコンタクトレンズ事業にもTreasure Data CDPを活用し、顧客の認知を高めていきたい。メガネとコンタクトレンズを併用する可能性のあるお客様は大勢いらっしゃるはずなので、メガネのお客様とコンタクトレンズのお客様をクロスさせた形で全体のカスタマージャーニーを設計できれば」

(旗手氏)

そしてTreasure Data CDPの活用は、マーケティング施策の設計・実行だけにとどまらない。大船氏は導入の成果のひとつとして、Treasure Data CDPによって集計・分析されたデータを経営陣が活用し、経営判断・意思決定できる環境が整ってきているという。顧客データの活用をマーケティング部門だけに閉じず、経営陣も積極的に活用しているというケースは、数多くの導入実績がある大船氏から見ても「あまり見ることがない」のだという。

この点について、鳥居氏は「弊社代表の海山丈司が、良いものはどんどん取り入れるタイプであると同時にポジティブな自己否定を重んじるタイプの人物なので、新しい手法やツールに対する感度が非常に高いのが背景にある。CDPの話を相談したときも、最初は『CDPってなに?』というところから会話が始まりましたが、いまは事あるごとにCDPを活用して会話するようになっている。経営会議で取り上げられる様々な指標を生み出しているプロセスをCDPで議論できるので、経営陣とマーケティング部門の距離が非常に近くなっていると感じている」と語る。

最後に、鳥居氏が今後の展開についてまとめた。

「現在は、まず既存顧客とのコミュニケーションにTreasure Data CDPの活用を始めて顧客体験の拡充を推進しているが、今後は経営戦略を考える基盤としての活用や店舗出店計画の検討、商品開発、店舗における接客や顧客体験の向上などにも活用していきたい。また、店頭におけるチェックイン機能などを活用して来店時の行動履歴とオンラインの行動履歴を繋げて、ECにおける購買履歴やウェブ上の行動履歴の分析などによって接客の精度をさらに上げていければ。データを元に課題とチャンスを抽出して、次の一手を打つべきホットポイントを探し出せるのが、顧客データ活用の非常に重要なポイントだと考えている」と鳥居氏は語る。

しかし、このようなデータドリブンな事業推進を展開しても、重要なのは顧客の視点に立つことだとも、鳥居氏は指摘する。

「私たちが提供するDX体験は、自分たちは凄いと思っていても、お客様から見たら違う評価になるということは往々にしてあると考えている。お客様に寄り添った体験づくりになっているかという点が、私たちが施策を進めていく上での重要な指針になっていく。厳しい競争環境を生き抜く生存戦略のなかで、どのようにお客様にとっての理想の購買体験を作るのか。今ここにはない新しいものをどのように描けるのか。今後Treasure Data CDPを活用していくなかでワクワクするポイントだと考えている」

(鳥居氏)
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