カスタマージャーニーの4つのステージとは?

顧客の購買までの道のりは、かつてないほど長く、複雑になっています。オンラインとオフラインのタッチポイントは何百とあり、顧客が企業やブランドとコミュニケーションを取る機会は数多くあります。ここでは、カスタマージャーニーの各ステージを確認し、企業がそれぞれのステップで最大限の成果を生む方法について説明します。

カスタマージャーニーのステージ

カスタマージャーニーのステージを明確にすることは、カスタマージャーニー分析、顧客インサイト、基本の戦略を確立するのに役立ちます。まず、カスタマージャーニーを定義してみましょう。

カスタマージャーニーとは、企業とその顧客との関係性のライフサイクル(始まりから終わりまでの流れ)です。カスタマージャーニーは、単一のコミュニケーションや事象に焦点を当てるのではなく、顧客と企業の最初から最後までの全期間にわたる関係性のことを指します。これは、認知から獲得、維持、そして最終的なやり取りに至るまで、あらゆる段階、すなわちすべての「タッチポイント」を含むものです。

カスタマージャーニーは、多くの場合、企業の「売りたい」という気持ちと、消費者の「買いたい」という気持ちから始まります。どのように最初の接点を持ってから、コミュニケーションを取り、取引を行うようになるかは、顧客体験の設計とカスタマージャーニーを方向付ける複数のエンゲージメントポイントの組み合わせにより決まります。消費者の体験は2つとして同じものはありませんが、カスタマージャーニーの各ステージには、次のような特徴があります。

カスタマージャーニーの4つのステージ

それぞれのステージを詳しく確認し、企業が顧客にコンバージョンしてもらうためのチャンスを探ってみましょう。

見込み客の獲得と認知

カスタマージャーニーの初期は、特定の製品やサービスに対する潜在顧客の認知を獲得するステージです。企業やブランドは、積極的にリードジェネレーション(見込み客の獲得)を通じて、ターゲットとなる顧客に接触することがよくあります。企業は、アウトバウンドマーケティング(コールドコール、ダイレクトメールなど)やインバウンドマーケティング(検索エンジン最適化、コンテンツ作成など)といった方法を通じて、見込み客を獲得します。

この最初のステップでは、企業やブランドにはあまり自由度がないように感じるかもしれません。しかし、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)を活用することで、以下のような観点で、早期の見込み客と認知の獲得につながります。

顧客インサイトを導き出す: 顧客インサイトは、企業が顧客の行動を分析し、キャンペーンへの反応や消費者ニーズを分析し、マーケティング戦略を調整するのに役立ちます。企業は、CDPがファースト、セカンド、サードパーティーのデータソースを組み合わせて作成する包括的な顧客プロファイルから、顧客インサイトを導き出すことができます。これらの統合されたプロファイルは、匿名の消費者に恒久的なIDを付与し、企業は行動を追跡することが可能です。包括的に顧客を分析することで、企業はターゲティングとマーケティングを最適化するための深いインサイトを得ることができます。

マーケティングアクションの設計: 企業は、ターゲットである顧客をより深く理解することで、マーケティングファネルの遷移を促すようなマーケティングアクションを計画することができます。トレジャーデータのレコメンデーションエンジンを含むCDPツールは、見込み客の行動に基づいて、コンバージョンに導くために最適なアクティベーションを選択することを支援することができる。

チャネル横断での施策を展開: トレジャーデータのようなCDPは、マーケターが数回クリックするだけで、顧客インサイトに基づく施策をすべてのチャネルで展開することができます。これにより、あらゆるインターフェイスで一貫した顧客体験を実現し、顧客が企業とのコミュニケーションをとる場所や時間を問わず、顧客との関係性を維持することができます。

適切なターゲットと適切なマーケティングアクションを組み合わせることができれば、次のステージに進むタイミングです。

複数のタッチポイントで顧客に働きかける

この段階では、見込み客は企業が自分のニーズに合っているかどうかを確認するために、複数のタッチポイントで企業を詳しく知ろうとします。タッチポイントには、デジタルとリアルの両方があります。したがって、見込み客は、Webサイトを閲覧したり、実店舗を訪れたり、ソーシャルメディアを見たりしますが、まだ購入には至りません。企業は、この段階でCDPを活用し、マーケティング戦略を再調整し、特定の顧客セグメントとの関係性を向上させることができます。

マーケティングキャンペーンと顧客エンゲージメントの評価: Treasure Data Customer Data Cloudのような高度なCDPにより、企業は消費者のリアルタイムの反応に基づいて、マーケティングキャンペーンを評価・調整することができます。トレジャーデータのオーディエンススタジオでは、異なる顧客グループに異なるキャンペーンを行い、成果を比較するためのA/Bテストが可能です。このツールは、マーケターが特定の顧客ターゲットに対して最も効果的なマーケティング戦略を選ぶことにも役立ちます。

マーケティング戦略の再調整: 企業は、CDPから得た顧客インサイトと予測分析により、マーケティング戦略を継続的に改善することが可能です。これにより、企業は顧客のニーズに迅速に対応することができます。特にトレジャーデータは、ターゲットとする顧客の特性やそれに適したタッチポイントを瞬時に変更し、コンバージョンする確率を高めることも可能です。また、Treasure Data CDPは、マーケターが特定のオムニチャネル体験を異なる見込み客の層に適応することができます。

顧客プロファイルの更新: ポジティブとネガティブ、アクションを起こした起こさなかったという顧客の反応は、CDPのシステムにフィードバックされ、顧客データ基盤上でそのデータは更新されます。個々のプロファイルや顧客セグメントが更新されるほど、CDP上では正確な分析が可能となります。そして、顧客との関係性を最適化するために、CDPは最新で最適な顧客インサイトをオンデマンドで生成することができるようになります。

見込み客が意識的に企業とやり取りする中で、Treasure Data Customer Data CloudのようなCDPはカスタマージャーニーを包括的に設計し、見込み客をコンバージョンに近づけるための手助けをします。

小売業向けのデモ動画で、その仕組みをご覧いただけます。

コンバージョン

コンバージョンは、購入、ロイヤリティプログラムへの参加、定期購読の申し込み、メーリングリストへの参加、サービスのアップグレードなど、見込み客が望ましい行動を起こした状態を意味します。

企業は、スムーズな体験を設計し、顧客がコンバージョンしやすい状態を作ることができます。つまり、支払いは素早く、会員登録はシンプルに、アップグレードはリンクをクリックするだけといったように簡単にするのです。さらに、CDPの機能によって、以下のようにコンバージョンのためのカスタマージャーニーを最適化することができます。

コンバージョン率の高いチャネルやキャンペーンの特定: CDPにより、カスタマージャーニーを把握できるようになり、消費者の購入までの過程においてコンバージョン率の高いポイントを特定することができます。Treasure Data CDPでは、シャープレイ値に基づくマルチタッチアトリビューションモデルを適用することで、その特定が容易になります。このモデルにより、マーケターはカスタマージャーニー内のチャネルがキャンペーンの成功や不振にどのように寄与しているかを正確に把握することができます。

異なる顧客層に対する戦略の微調整: 企業は、CDPのオーディエンスセグメンテーション機能を活用することで、異なる顧客セグメントに対して、マーケティングキャンペーンを最適化し、成果を最大化することができます。特にTreasure Data CDPは、キャンペーンのデータを統合し、異なるチャネル間での成果を可視化する機能を備えており、キャンペーンの追跡と最適化を容易にします。

ネクストベストアクション(Next-Best Action)指標により、効果的なフォローアップステップを実行: Treasure Data Customer Data CloudなどのCDPには、AIや機械学習アルゴリズムに基づきアクションを提案するレコメンデーションエンジンが搭載されています。ネクストベストアクション(Next-Best Action)指標を適用することで、企業は顧客をコンバージョンへ誘導するために最適な方法を発見し、投資することができます。トレジャーデータのネクストベストアクションモデルは、最も低い獲得コストで顧客との関係性を深めるために、最適なフォローアップステップを自動的に適用できるように設計されています。

顧客がコンバージョンした後、企業はCDPを使用してカスタマージャーニー後のロイヤリティ維持やメンテナンスの提供により、LTV(顧客生涯価値)を高めることができます。

カスタマージャーニー後のロイヤリティ維持とメンテナンス

カスタマージャーニーの最終段階は、既存顧客との関係性を維持するステージです。ロイヤリティの維持は、コンバージョンほど重要な目標ではないかもしれませんが、顧客に満足してもらい、定期的に接触することは重要です。

トレジャーデータのようなクラス最高レベルのCDPにより、解約防止やカスタマージャー後の顧客ロイヤリティ向上が可能です。また、トレジャーデータの分析機能は、コンバージョンのチャンスを掘り起こし、長期的な価値を生み出します。その方法は以下の通りです。

解約要因の特定: Treasure Data CDPの顧客データ基盤により、既に解約した顧客を特定することができます。これらの顧客は、新しい顧客セグメントに分類され、解約の要因や特徴を分析することができます。

解約の可能性がある顧客層の特定: 企業は、すでに解約した人と類似の顧客オーディエンスを構築し、解約を阻止するために積極的にアクションを取ることが可能です。トレジャーデータの機械学習を利用することで、企業は解約した顧客の特徴を利用して、どのグループの顧客が解約のコースをたどる可能性があるかを予測することができます。そして、営業チームやサポートチームが先手を打ち、顧客との関係を維持することができます。

ネクストベストアクションの活用: 企業は、解約しそうな顧客を見つけた後、CDPのレコメンデーションエンジンを使って、顧客ロイヤリティを高めるための次の最適なアクション(ネクストベストアクション)を特定することができます。また、ネクストベストアクションモデルは、ロイヤルカスタマーに対するクロスセルやアップセルの機会を発見することにも使用できます。最後に、企業はCDPを使用して、解約リスクの高い顧客に接触するために最適なマーケティングチャネルを決定することも可能です。

トレジャーデータでカスタマージャーニーを管理

Treasure Data CDPを使うことで、世界のトップブランドは、統合的な顧客プロファイルを作成し、包括的なカスタマージャーニーを構築しています。Treasure Data Customer Data Cloudは、カスタマージャーニーの各ステージにおいて、特定の顧客に対して適切なメッセージを発信することを可能にします。

トレジャーデータは、450社を超えるお客様にご利用いただいています。

  • カスタマージャーニーを可視化する
  • オンラインとオフラインのデータを利用した顧客プロファイルの統合
  • カスタマージャーニーの全ステージにおける顧客体験のパーソナライズ
  • ターゲット広告の微調整
  • データサイロの排除
  • 属性、ユーザー行動、その他による顧客のセグメンテーション
  • 顧客行動の予測
  • 顧客のリターゲティング

など

カスタマージャーニーの各ステージで成果を上げる方法については、ぜひトレジャーデータにお問い合わせください。

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