小売企業がCDPを活用する3つのメリット
豊富な顧客データが得られるようになり、データから利益を生み出すまたとないチャンスが小売企業に訪れています。しかし、分断された顧客タッチポイント、質の低いデータ、時代遅れのデータ基盤が、データを活用する妨げとなっています。CDPの導入は、小売企業に顧客データの統合と質の高いインサイトを提供し、企業は顧客とのエンゲージメント向上、ROI向上を図ることができます。
ここでは、小売業がCDPを活用する3つのメリットをご紹介します。
小売業がCDPを活用するメリット
CDPは顧客データの活用だけにとどまらず、小売企業が抱えるデータ管理の課題を解決します。
ある調査によると「顧客のエンゲージメント向上にデータを十分に活用しているか?」との質問に対して、集中型データ環境を利用するグループの72%、分散型データ環境を利用するグループの64%が、「十分に活用している」と回答しています。
メリット1:単一プラットフォームで小売業のすべての顧客タッチポイントに対応
CDPの優位性
- 購入前、販売時、購入後の顧客対応まで、すべてのタッチポイントから生み出される顧客データを一元管理できます
- 真のオムニチャネル戦略を実現する、全チャネルからローデータが取得できます
- セカンドパーティ、サードパーティのデータソースを用いたデータの“質”や“量”を強化(データエンリッチメント)できます
オンライン、モバイルでの購買が一般的になり、小売企業と顧客とのタッチポイントは増え続けています。以下は、小売企業が使用している主なチャネルとタッチポイントです。それぞれのチャネルで、常に数百から数千にのぼる種類のデータが生成されます。
チャネル | タッチポイント |
モバイルアプリ |
|
オンライン |
|
ソーシャルメディア |
|
実店舗 |
|
複数のチャネルやタッチポイントをお持ちですか?しかし、小売事業のマーケティングにおいて、大量のデータから顧客を理解する戦略がなければ意味がありません。
CDPは、顧客データを1つのプラットフォームに集中して格納することで、この問題を解決します。カスタマージャーニー上のすべてのチャネルを横断し、購入前(広告、プロモーション)、購入(POS)、購入後(顧客対応)にいたるあらゆる顧客データと顧客コミュニケーションの履歴が安全に収集・保管されます。どのタッチポイントのデータも永続的に一カ所に保存されることにより、担当者は詳細な顧客分析にデータを活用することが可能です。
また、CDP上の顧客データとセカンドパーティデータやサードパーティデータを連携し、顧客データをよりリッチにすることもできます。セカンドパーティデータとは、データマーケットプレイスで入手できる他社のファーストパーティデータを指します。サードパーティデータとは、消費者と直接関係のない第三者の企業が収集した顧客データを指します。
このように、小売企業はCDPにより、利用可能なすべての情報を統合して、全方位視点で顧客を把握できるのです。
トレジャーデータのエンタープライズ向けCDP
トレジャーデータが提供するエンタープライズ向けCDPソリューションは、小売企業がもつあらゆるチャネル、顧客タッチポイントから、リアルタイムにデータを収集します。主要なデータシステムと容易に統合でき、データが整理された状態に保たれるため、適切な分析を実現します。CDPで、顧客データ、見込み顧客データ、製品データなど、あなたが求めるデータを一元的に管理しましょう。
Treasure Data CDPの主な特徴
- バッチおよびストリーミングで、あらゆるソース(Web、POS、SaaD、IoT、モバイル、オフライン)からデータを収集します
- 顧客の属性データと行動データを一元的に統合し、無制限のデータ収集、さらには収集したデータへの容易なアクセスを可能にします
- データ収集のための120以上のコネクターを搭載しています
- クラウドベースの安全なデータレイクにすべてのデータを必要な期間だけ保存できます
- 最小限のコストでデータパイプラインの管理が可能です
トレジャーデータが行った調査の結果、ビジネスに携わる米国の回答者の19%が、様々なチャネルからの顧客データの統合が2022年最大の優先事項であると回答しています。
メリット2:データの一元化
CDPの優位性
- オンライン/オフラインの異なるチャネルの顧客データを一元管理します
- 利用可能なすべての情報から、完全な顧客プロファイルを構築します
- イベントレベルのデータにより顧客プロファイルをリアルタイムで更新します
昨今、世の中にはオンラインチャネルが存在しています。それにより、顧客が購買を決定するまでの時間は伸び、その結果カスタマージャーニーは長期化し、より多くのデータが生成されています。
最新の技術インフラを持たない企業が顧客データ管理を行うのは、非常に困難であるといえます。システム、チャネル、部門ごとにデータ管理が分断されていることは更なる分断を引き起こします。このような中、企業は顧客一人ひとりのカスタマージャーニーを描けるでしょうか?
CDPは、データを一元化することで、このような混乱を緩和します。カスタマージャーニーの全体像が明確になることで、小売企業は顧客に関する知識のギャップを埋め、顧客理解を深めることができます。その結果、パーソナライズされた体験やオファーをターゲット顧客に届けられるのです。
Treasure Data CDPが実現するデータ統合
Treasure Data CDPは、店舗、オンライン、モバイルデバイスを問わず、イベントレベルの顧客とのやりとりを捉え、小売企業に新たなビジネスチャンスを創出します。インテリジェントな顧客データプラットフォームは、各チャネル、タッチポイントでの顧客情報を一意の識別子に統合します。担当者は必要なデータにワンタッチでアクセスし、広告やマーケティングのパートナーと共有することで、より効果的な施策を実現することが可能です。
小売企業にトレジャーデータが提供する機能
- 一元化され拡張性を保持したデータベースで、顧客データを収集・統合・保管・分析します
- 顧客プロファイルを自動更新します
- 顧客の属性と行動に関するモデルを生成します
- コンテンツ解析エンジンによるカテゴリ付与を自動化し、顧客プロファイルを改善します
- 専用のデータレイクで顧客データを管理・統合・整理・連携します
- 小売企業のマーケター向けに特別に設計されたツールを提供します
詳細は、顧客プロファイル管理をご確認ください。
トレジャーデータが実施した調査によると、CDPを導入している組織の87%は、導入していない組織(57%)と比較して、カスタマージャーニーの全体感をより良く理解しています。
メリット3:深いインサイト把握が可能にする顧客エンゲージメント
CDPの優位性
- チャネルを横断してカスタマージャーニー上のオーケストレーションを実現
- 顧客の行動と嗜好を予測
- 製品の需要予測と価格戦略への反映
CDPの優位性
- チャネルを横断してカスタマージャーニー上のオーケストレーションを実現
- 顧客の行動と嗜好を予測
- 製品の需要予測と価格戦略への反映
カスタマージャーニーを正しく理解しなければ、施策の成果を見誤る可能性があります。例えば、Webトラフィックは多くのマーケティング担当者が注目するデータですが、Webサイトのコンバージョン率を正しく表しているわけではありません。誤解を招くような結果が出た場合、マーケティングの予算と労力が正しくないチャネルに振り向けられる可能性があります。
Treasure Data CDPは、顧客が購買までに接触したチャネルでの行動データとコンテンツ閲覧に関するデータを正しく記録し、判断を誤るリスクを排除します。カスタマージャーニーを明確に定義することで、顧客をコンバージョンに導くための最も強力なチャネルを明らかにします。
さらにTreasure Data CDPは、トレンドの正確な予測を可能にする高品質なインサイトを提供します。小売企業はPOSのトレンドや販売実績など関連データを詳細に分析することで、製品の需要を正しく予測し、価格戦略を調整できます。また、オーディエンスのセグメンテーションを活用して、ターゲティングされた特定のセグメントに対してマーケティング戦略を最適化し、より高いエンゲージメントを得ることもできます。
パーソナライズされた顧客エンゲージメントを実現
トレジャーデータは、パーソナライゼーションを通じて、優良顧客の発掘と対象顧客への効果的なアプローチを支援します。Treasure Data CDPは、きめ細かいデータを使用して高度なインサイトを生成し、生涯にわたる顧客関係の構築に貢献します。市場セグメントを細かく調整し、AIが最適な次の最良手を決定・提示し、顧客のエンゲージメントを高めます。カスタマージャーニーのあらゆるポイントでコンバージョンを向上させ、ビジネスインパクトを最大化します。
Treasure Data CDPが実現すること
- 購買データから顧客の嗜好を予測
- 在庫をトリガーにオンラインからオフラインにオムニチャネルプロモーションを実施
- ダッシュボードで顧客プロファイルを可視化
- CDP上のすべてのデータ(予測データを含む)を使用してオーディエンスセグメントを生成
- 顧客のWeb上におけるリアルタイム行動に基づき、メッセージ、コンテンツ、オファーをパーソナライズ
- インタラクティブな画面で、プロファイルのカウントと統計を自動的に把握
- 顧客リストをCRM、eコマース、Webサイト、ソーシャルメディアなどのさまざまなシステムに統合
- Treasure Insightsで、あらかじめ構築されたデータモデルとビジュアライゼーションへの即時アクセス
効率性と使いやすさを追求したTreasure Data CDP
エンタープライズグレードのTreasure Data CDPは、小売企業のビジネスを大きく変える力を秘めています。特別なエンジニアリングの知識がなくても使用できるのが大きな特徴で、柔軟性、カスタマイズ性、拡張性、安全性を重視し設計されています。多種多様な顧客タッチポイントで、顧客への提供価値を高めるソリューションとして、Fortune 500やGlobal 2000に選出された多くの大手企業から、信頼を得ています。
容易なデータ統合
Treasure Data CDPがシームレスに連携可能なデータソースやアプリケーションは170以上に及びます。必要とする接続、データと施策の連携がスムーズに実現できます。
- Eコマース
- 広告
- メールマーケティング
- カスタマーサポート
- 決済
- ウェブ・モバイル解析サービス
利用可能なすべてのインテグレーションはこちらからご覧ください
当社が提供するSDKを利用することで、Web解析からCRM、BI、Kubernetesなどのコンテナまでデータを広く収集できます。さらに、APIエンドポイント用のカスタムスクリプトを書かなくとも、クラウドサービスからデータを引き出すことも可能です。スキーマ管理やデータベースのスケーリングにも対応しており、お客様は煩雑な業務に時間を取られることなく、ビジネスに集中できます。
クラウドデータ管理
Treasure Data CDPは、企業のIT部門に頼ることなく、様々なソースからのデータを管理することができます。顧客の情報をスキーマレスかつ一元的に管理するように設計されたデータ基盤であることから、データ定義が変更されてもローデータのままで収集可能です。
また、企業の意思決定を支援するため、最先端の分析を行える環境を提供します。これにより企業は顧客行動や業界・市場動向などのスムーズな分析が可能になります。さらに、拡張性の高いクラウドインフラを採用しており、マーケティングやITのコスト削減を支援します。
ワークフロー
Treasure Data CDPでは、既存の顧客データに対してワークフロークエリを簡単に作成することができます。オーディエンスの識別、プロファイリング、トラッキングのスケジュール設定や管理も簡単です。Treasure Workflowはトレジャーデータ内だけでなく、Google Cloud PlatformやAWSといった他のクラウドインフラ上でも機能します。
データアプリケーションのデータ管理やコラボレーションに悩む必要はありません。Treasure Workflowでは、フォーミュラを基礎となるコードから切り離して定義できます。また、以下をサポートします。
- クエリをパラメータ化し、管理可能なモジュールに分解することで、メンテナンスやアップデートを容易にします
- 特定の条件下でのクエリを、何百行ものコードを変更することなく記述することができます
- クエリのステップ間で結果を自動的に検証し、データが変更されても結果を確認できるようにします
サイトを作成するように設計されています。Workflow UIは、Treasure Dataのストレージに安全に転送され、暗号化されており、安心してご利用いただけます。
"トレジャーデータは、優れたCDPを提供してくれています。使いやすいUI、様々なソースやターゲットに対応する豊富な外部コネクタのコレクション、ワークフロー管理...ビッグデータ管理と機械学習機能を備えた、使い勝手の良いCDPです。”
小売企業 / 売上高 4000億〜
Gartner Peer Reviewより
トレジャーデータで顧客エンゲージメントを向上させる
トレジャーデータは以上のような優位性で、お客様のビジネスを強化します。小売企業は、エンタープライズグレードのCDPと、統合されたオムニチャネルデータを使用して、顧客を全方位視点で把握できるだけでなく、AIと機械学習により、購買傾向やデータインサイトに基づいた顧客行動の予測が可能になります。
Treasure Data CDPは多くの既存システムやアプリケーションと簡単に統合できるように設計されています。シンプルなグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)で、様々なメンバーが直感的に操作できるプラットフォームです。
Treasure Data CDPは小売企業が優れた顧客体験を作り出すための、顧客インサイト創出をサポートします。Treasure Data CDPによって、貴社のビジネスがどのようにパワーアップできるか、詳しくお知りになりたい場合は、当社の担当者までご相談ください。専門の担当者によるデモも実施も可能です。